星蘭の詩(ウタ)― 詩 ―

□Star☆Sapphire の詩
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Smile for……






『代わりになってやる』なんて 言えないよ

だって 俺は知ってるんだ

お前にとってあいつがどんな存在だったか

でも 少しだけでいい 俺の方を向いてくれないか?

俺がお前を笑わせてやるから

でも お前はこっちを見ない 空ばっかり見てる





こんなこと言いたくはないけど 敢えて言うよ

『もうあいつはいないんだ』

『もうあいつじゃお前を守れない』

『もうあいつには……会えないんだよ』

そんなこと言うなんて 冷たい奴だというだろうか?

でも 俺はお前のために言う お前のためだけじゃない 『あいつ』のためでもあるんだ

なぁ 本当はお前だって知ってるだろ?

『あいつ』はお前の涙を望んでなんかいないってこと

わかってるなら 知っているなら

……笑ってやれよ














切ない気持はわかっているさ だけどいつまでも泣いてるわけにはいかない

それはきっとお前だってわかってるはずだから

笑ってやって あいつのために

お前が好きだったあの人に

いつものような綺麗な笑顔を見せてやりなよ







俺はただそばで見守ってる

そう言えば聞こえはいいけれど

違うな きっと 『ただそばで見守る』しかできないだけだ

ごめんな 力になってやれなくて

でもこればかりはお前の問題

お前が泣くときは俺が笑わせてやる

だから……負けるな

























ファンシーさんの詩です。あの人らしくない、真面目な感じの詩になりました。

シェードがいなくなった後のリール王女を励まそうとしているイメージです。

無論、『あいつ』というのはシェードさんのこと。

ちなみに、ファンシー王子はリールのことを恋愛対象として見ているわけではありません。

この詩も、ただ純粋に友人を応援しているものだと、そうお考えください。
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