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□かわいいから…
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部活がが終わり部室に戻ろうとすると


『風丸せんぱーい!!』


1年の名前がぶんぶん手を振りながらこっちに来る



「どうしたんだ?」



名前はニコニコしながら何かを差し出してきた


『佐久間先輩にもらったの』



カチューシャ。といって付けてこようとした
まてまて佐久間にもらったっていったな
なんで佐久間?
こいつら仲いいのか?
てゆうか俺がつけるのか?


「なんで佐久間?」

『この間佐久間先輩、鬼道先輩のこと見に来たみたいで
なんでカメラを持っているんですか?って聞いたら
これあげるからその事は黙っててねってあーっ!!

…いっちゃった』



どうしようとおろおろする名前
自然に頬が緩む



「大丈夫いわないから」



ホッとしたようで話を続ける



『でね、これ風丸先輩にって佐久間先輩いってたよ
前髪が全部あげれるよって』


やってやってとせがむ名前
背が小さいため俺を見上げるように跳ねているのが可愛らしい


前髪をあげることに抵抗はないので付けてあげることにした



『先輩のおでこと左目だあっ』



こんなんで喜ぶのか
面白いなと思ってたら急に名前の表情が曇りキョロキョロとしはじめた


「どうしたんだ?」


『先輩っそれ取って!宮坂くんがこれみたら「風丸さん!」ぎゃぁ来た!!』


ドーンっと名前が飛ばされたかと思うと今度は目の前に興奮しきった宮坂がいた


「どうしたんですかそれ!!かわいいかっこいいかわいいかっこいい!!」



「わ、私がつけたんだからあ!!」


吹っ飛んでた名前が戻ってきた左半身が砂まみれだ


「なんだ苗字かぁふうん
まいいけど
それより先輩今日はもう部活終わったんですか?一緒に帰りましょう?」


『だめっ先輩は今日私と帰る約束してるんだから!!』


してないけどな笑


キャンキャンと喧嘩を始めた2人

けどまあこれを理由に名前と帰れたら嬉しい


「宮坂ごめん
今日はこいつが先約だから」


こら そんな輝かしい顔すんなアドリブだってばれるだろ


こうして俺と名前は一緒に帰れた


後日


『風丸せんぱーい』



名前がこんどはウサギの耳のついたカチューシャを持ってきた


『今日はこれ付けてー』


でも宮坂くんにはバレないようにね


しーっ と人差し指を口元に当てる名前




あぁ名前のこんなところに俺は弱いんだと思いながらも丁重にお断りした

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