The lost marriage

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――翌日



私は昨日のようにツナくんに部屋に呼ばれた。

連日でツナくんに呼び出されるのはめったにないのでどうしたんだろうと気になったが
その前に自室であることを私は確認していた。







「……大丈夫だよね」



私は自室で鏡を見る。

そこには少しだけ目元が腫れてる自分の顔が映った。



そう、確認したかったのは自分の顔。

昨日かなり泣いてしまったから目の腫れがとても気になっていたのだ。





恭弥とあの女性が一緒に任務…



それを考えるだけでもう嫌だ





…本当はもう精神的にきてるのかもしれない





だけど、それでも頑張らなきゃ周りに心配をかけてしまうし、今までの私の決意はどうなるんだ





その意志のおかげで私はなんとかまだ平然を保てているのだ。

…最も人前では、の話だけど。






「よし、これであんまり目立たなくなった」



余計な心配をかけないために、なんとか目の腫れを隠して
私はツナくんの部屋へと向かった。















「ツナくん、どうしたの?」




一度ノックをしてツナくんの部屋に入ると、そこには深刻そうな表情をしているツナくんが目に入った。

とりあえず「そこに座って」と言われたので近くのソファーに座るけれど…。




…どうしたのだろうか。

なんだかただ事ではないような気がする。


そんな雰囲気が感じられた。






「ツナくん…?」


「………」




ツナくんの名を呼んでみるが反応はない。


しばらく沈黙が続いたけれど、やがてツナくんが重そうに口を開いた。





「……沙羅」


「?」




名前を呼ばれ、重苦しくも淡々と喋り出すツナくん。

そして聞かされた話…事実は信じられないものだった。






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