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□校則違反
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「××**、校則違反」
「……………」
並盛中学校の廊下にて。
1人の女子生徒と1人の学ラン黒髪少年が留まっていた。
どうやらその少年が女子生徒に注意しているようだ。
「無視するなんて良い度胸してるね?」
「別に無視してませんよ。だからトンファー出すのはやめてください」
「……応接室に来なよ。ここで話しても君には無駄みたいだからね」
そう言って少年が女子生徒を連れ出し、2人は応接室に行った。
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応接室に着いて私はソファに座らせられた。
今ここには私と風紀委員長の雲雀さんしかいない。
私は今まで何度も呼び出しや注意をされていた。
その原因は……
「いつになったらそのスカート丈と化粧直すの」
雲雀さんの言うように私のスカート丈と化粧をしていることが問題らしい。
化粧をしていることは認めたとしても(でもナチュラルメイクなのに)…スカート丈は納得できない。
他にも私より短い人とかいくらでもいるのに……。
まぁ、直す気はないけれど。
「いつになっても直しませんよ」
「ワオ…君よっぽど僕に咬み殺されたいみたいだね?」
雲雀さんはいつもそう言うけど結局被害にあったことはない。
あ、一回は危ないときあったけど…。
でも私だって理由なしで校則違反を続けているわけじゃない。
「ねぇ聞いてる?」
「!」
そんなことを考えているといきなり雲雀さんの顔が目の前に。
「ひ、雲雀さんっ!近いです、離れてください!」
「直すんだったら離れてあげるよ」
「え、え、ええ!?」
頬が熱くなるのが自分でも分かる。
そう、私は雲雀さんの事が好きなのだ。
俗に言う一目惚れってやつかな。
でも雲雀さんって何か遠い存在だしこうやって呼び出されて話せるだけで十分…だよ。
だからさ…直さない理由としてこうやって呼び出されるためでもあるし、好きな人から可愛いって思われたい…からさ。
そんなこと雲雀さんは知るはずもないんだけど。
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