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□鯉のぼりの日
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世間一般で言うゴールデンウイーク、休みの連続。
僕は何故か沢田綱吉に今日、子どもの日だけ休暇をもらったので家にいた。
すると××が僕に見せないように何かを抱え、少しだけ戸惑いながら僕の方にやってきた。
「…おとうさん」
「何」
××に呼ばれたので返事をすると、××が抱えているものが分かった。
「こいのぼりつけて」
鯉のぼりだ。
××は抱えていた鯉のぼりを僕に差し出して言う。
そうか、今年はまだ飾っていなかったのか。
鯉のぼりは子どもの日まで飾るのに対し今日が子どもの日。
…何で今まで飾っていなかったのだろう。
「うん、いいよ。おいで、××」
そう言うと××は僕の後ろに着いてきて僕達は家の外へ出た。
移動する間ふと思ったのだけど今年は確かに僕が忙しくて鯉のぼりを飾ってあげられなかった。
だけど何で**に頼まなかったのだろう。
別に飾るのは誰でもいいのに。
しかも鯉のぼりは5日まで飾るものだ。
つまりこの鯉のぼりは今日飾って今日しまうことになる。
何というか…決して無駄ではないけれど
もっと早く飾るべきだったのではないかと思う。
チラッと××の方を見てみるとどことなく嬉しそうだ。
…ま、いっか。
そう思った僕は××と一緒に鯉のぼりを飾り始める。
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