Short

□甘さ控えめに
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今日は世間一般行事のバレンタイン。


毎年義理とか友チョコしか作ってなかった私だったけど…。




だけど今年は----…





ちゃんと本命がいるんだ







「恭弥くん!」


「どうしたの、**。そんなに勢いよく入って来て…」




私が勢いよく扉を開けて入ったのは応接室。


だって…彼氏である恭弥くんがいるんだから。

会えると思うと嬉しくなってつい勢い余ってしまったようだ。




「恭弥くん!今日何の日か知ってる?」


「うん、女子生徒が校則を破る日」


「え…」



…それが恭弥くんのバレンタインの覚え方なのだろうか。

いや、確かに女の子がお菓子持ってくるけど…
恭弥くんらしいと言えば恭弥くんらしいかもしれない。


でも---…





「恭弥くん、それじゃあこれも校則違反?」




私が鞄から出したものはバレンタイン必須のチョコレート。

一昨日から昨日にかけて頑張って作ったものだ。


私は恭弥くんにそれを見せると恭弥くんは少し黙り込む。

おそらくこれが何かが分かっているのだろう。


すると恭弥くんはニヤリと笑って、そして言った。




「うん、違反。だから…」




その時の恭弥くんの表情はかなり妖艶な笑みに見えた。

恭弥くんがあんなに妖しく笑うなんて何だか少しだけ嫌な予感…。




「そのチョコレート、**が僕に食べさせてよ」




その予感は当たってしまったのかもしれない。







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