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□受け取られたもの
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2月14日、それは恋をしている女の子にとって最大のイベント。
だってほら、2月に入り始めたらみんなのオーラがピンクになり始めてる。
最も、私はその対象になりかねないのだが。
「はぁーあ…」
私は一つため息をこぼして悩んでいた。
もちろんバレンタインについてだ。
何故かと言うと……
「ねぇねぇ!みんなサスケくんにあげる?」
「もっちろーん!」
「あ、でも誰が成功しても恨み合いは無しだからね!」
渡したい彼がかなりの人気だからだ。
そう、渡したい相手とはあの有名なうちはサスケくん。
同期だしなかなか関わりがあるとは思う。
「本命、か…」
考えてしまうのはバレンタインのことと彼のこと。
人気だって分かってるからこそ悩むんだ。
果たして自分のチョコレートは受け取ってもらえるだらうか?
多分彼は女子に囲まれて構われたりするのが大嫌いだ。
だから受け取ってもらえない可能性は十分にある。
いや、むしろその方が高いかもしれない。
「あげない方がいいのかなぁ…」
でもそれはそれで何か嫌だ。
だって他の同期のナルト達にはちゃんとあげるんだから…。
「!」
そうだ、いいことを思いついた。
サスケくんにも、みんなと同じ“義理”をあげよう。
多分義理だったら受け取ってもらえるはず。
本当は嫌だし、本命の気持ちが入っちゃうけど…
仕方ないんだ
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