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□その距離、残り
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ドンドン
**の自室の前に着き、ドアをノックする。
だけど返事はない。
「(もしかしてマーモン間違えてんじゃねーの?)」
そう思ってドアノブに手を伸ばすと鍵が開いていた。
ベルはそれに気づくとお構いもなしに**の部屋に入っていく。
入っていくと視線の先は**。ベッドで眠っていたのだ。
どうりで返事がないわけだ、とベルは納得した。
「ししっ、**の寝顔かーわいー♪」
ベルはベッドに向かい、**の頬に触れた。
今まで苛ついていたベルだったが、どうやら**が近くに感じられて苛つきは先ほどよりは納まったようだ。
…まだ**が怒っていた理由は分からないのだが。
「ん…?ベ、ル……?」
その時、ベルが頬に触った所為なのか眠っていたはずの**が目を覚ました。
「あ、**起きたー?」
「起きた…じゃなくて!ベル、なんで私の部屋にいるの!?」
「だって**が俺のこと避けるからこうでもしなきゃ**と話せねーじゃん。」
「…………」
ベルの言葉で**は黙り込む。
そんな**に言葉を続ける。
「なぁ王子マジで分かんねーんだけど…何で怒ってんの?」
先日は答えなかった**だが、やっとのことで口を開いた。
「…ベルが新入隊員の子と浮気するから……」
「…は?」
**が言ったその理由はベルの目を点にさせた。
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