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□風邪の特効薬は
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「…こっち向けよ。」

「やだー…飲みたくないもん…。」



何回かこのやりとりが続く。
優しくしてくれているのは分かっているのだが、どうしても薬は飲みたくない。

するといきなり視界は壁から隼人の映る天井へと変わっていったのだ。



「隼人…?」

「どうしても飲まねーって言うんなら俺が飲ませてやるよ。」



そう言うと隼人妖艶に笑い、は薬とあらかじめ持っていた
水を自分の口に含んでそして…



「!?……んっ…」


私の唇へと重ねてきたのだ。
俗に言う、口移しというやつだ。

その行為が終わると、やっとのことで唇と唇が離れる。



ごくり


「はぁっ…隼人……」



どうやら薬は飲み薬の方で、隼人のされるがままにで飲んでしまったらしい。
自分の身体が更に熱くなるのが感じた。


「飲めてんじゃねーかっ…」

「こ、こんな飲ませ方…!」

「仕方ねーだろ、お前が飲まないから。」



そうは言われるけど、この飲ませ方の所為で余計に自分の熱が上がった気がする。
そう思いながら隼人を見上げると、そんな私を見て隼人は再びキスをしてきた。

今度は口移しでもなく、深いキスで。



「!…んん〜!」


もう薬も飲んだので、キスをされることはないと思っていた。
何でだろう、という疑問も考える暇などなく隼人に口づけをされるばかりだ。

先ほどとは違い、深いキスなので息をするのがやっとなくらいである。



「はぁっはぁ……隼人?どうして?」

「ったく**は…俺の我慢を無駄にしやがって…」

「…え?」



隼人にそう尋ねると、理解しがたい事を言ってきた。
一体隼人は何のことを言っているのだろう。


そう思っていると視界は変わらないまま、手を掴まれていた。
隼人の所為だと分かる。



「隼人…?」

「……頬赤くして上目使いして…これだけで理由は十分だろ…。」



それだけ言うと、もともと熱の所為ではだけ気味だった首筋に隼人の顔が近づいてきた。

それはこれからの行為が示される。





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