一次創作小説

□ラムネ
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ラムネ...
それは、甘くて砂糖の塊

わたしは、ラムネが大っ嫌いだった。
甘ったるくて、しつこい味
吐き気がするくらい

あの人に会うまでは...


「恭菜!!」

後ろから声を掛けてきたのは、幼馴染みの白夜だった。

「なに?」

素っ気ない返事をする。
自分のこの性格が一番嫌い
素直になれない自分が嫌

「これ、やるよ」

渡されたものは、“ラムネ”

「いらない」

そう言って、ラムネを突き返す。

「えー!なんでだよ!?」
「嫌いだから。」
「そっかぁ...」

肩を落としてラムネを受け取る。
トボトボと、歩いて自分の教室に戻る姿を見送り、わたしも教室に戻る。

鐘が鳴り、席に着く

いつもと変わらない授業いつもと変わらない空
いつもと変わらない白夜
全てがいつもと変わらないまま

授業が終わり、帰ろうとして靴箱を開けた
そこには、一通の手紙

(なんだろ?)

手紙を見てみると、“好き”と書いてあった
送り主の名前を探していたら、“葵”と書いてあった
隣のクラスの子からだ。明日、断りの手紙を書いとこう
手紙を鞄に手紙を入れる

家に着いても家には、誰もいない両親は、わたしが小さい頃に亡くなっているから今は、兄さんと二人暮らしをしてる
兄さんは、バイトだからいない

わたしは、着替えて買い物に行く
今日は、シチューにしよう
兄さんは、わたしが作るシチューが大好きだし、今日は兄さんの誕生日だから
シチューの材料を買い終え、ケーキをいくつか選んでいた
その時、白夜と同じ学校の先輩を見つけた
あいつが先輩と付き合っているのは知ってる
だから、先輩とデート中だというのも分かる

ケーキを買い終え、家に帰る
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