めいん@DRRR!!
□世界で一番大嫌いな君へ
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「シズちゃんシズちゃん!」
不意に臨也が俺の名を呼ぶのでびっくりしていると、臨也は返事を待たないまま、
「手ー繋ごっか!」
「……は…っ、はぁ゙!?」
俺は思わず顔を歪めて聞き返した。
(い…臨也がこんな優しいわけ…ねぇ…)
それもそのはず、臨也は今までとは比べ物にならないくらい優しげな笑顔で微笑み、静雄に対して敵意を全く持っていなかったからだ。
「あー…、嫌ならいいけどさ」
くるっと向きを変えてしまった臨也の背中を見つめながら何とも言えぬ罪悪感。
(嫌っつーか…嫌じゃねーけど…ったく…!恥ずかしいだろこのノミ蟲が!!)
静雄が赤くなって俯いていると、臨也が顔を覗き込んできた。
「…シズちゃんどしたの?」
「何でもねーよ!ほら!!!///」
臨也は、差し出された静雄の右手を見るとふわっとはにかみ、その手を自分の手と絡めて握った。
「だいすきだよシズちゃん」
呟かれた言葉は、
静雄には聞こえなかった。