捧げ物

□Bobbsey twins!
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「一之瀬」

「なに?」

「………なんでもない」


さっきからずっとこれの繰り返しだ。
君が俺の部屋に来てからずっと。
いったいどうしたのだろうか?


「…………」


そして、俺の名前を呼ぶんだり、受け答えする以外は無言だ。
普段なら俺が口下手なのを知ってるから、話題を繋げようとするのに。
本当にどうしたのだろうか?


「どうしたの?」


俺が君に問いかけてみるものの、音はしない。
そのまま、また時が過ぎてく。


「………覚えてないのかよ?」

「半田?」


君は怒ったような仕草をして、そっぽを向く。
また、沈黙が訪れた。
君は何が言いたいのだろう?
それを考えてみると、思い当たることが一つだけあった。


「ねぇ、もしかして…付き合い始めてから一年たったからって言いたいの?」

「……そうだよ。悪いかよ!?」


君はそういってまた拗ねる。
俺はポケットに忍ばせてたそれを取り出す。


「俺が、そんな大切なこと忘れてるわけないよね」


そして、それを君に手渡す。
それはストラップ。
サッカーボールがついた、あまり飾り気がないもの。
恥ずかしがりの君がつけてくれるように。


「あ、これ………」

「え!もしかして持ってた?」

「いや、その…」


君はポケットから取り出したのは、俺があげたそれと色は違えど同じもの。
そして、俺に手渡してくれた。


「…………」


沈黙が再度訪れた。
先に笑い始めたのどちらだったか?
俺も君も気づけば笑ってた。
まさか、同じものをお互いに買ってたなんて誰が予想できただろうか?







似た者同士





「真一、これは俺の一生の宝物だね。……Thank you!!」

「You're welcome.一哉……でも、俺の宝物でもあるからな!!」

「じゃ、二人の?」

「そ、俺たちの宝物!!」







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一半はなんだかんだでいちゃらぶしてればいいと思う。

黒糖様に捧げます!!
黒糖様のみフリーです!!
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