イナイレのほん
□もうすべてが遅かった
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「レオ!オレさ…」
君はオレに笑顔で語りかけた。
内容の予測はついた。
君の好きなアメリカ代表のキャプテンと付き合い始めたという話だった。
君達が互いに想ってるのは知ってた。
そして、オレはあえてそれを叶わなければいいと思ってた。
二人が諦めてくれればいいと思ってた。
……最初はオレがただ、友達であるフィディオを彼にとられてしまうのが嫌なだけだと思ってた。
オレが子供で、大人になれば問題がないと思ったんだ。
「レオ、大丈夫?」
俯いて、考え事をしていたオレに君は心配そうに尋ねる。
今は、君のその優しさが恨めしく感じる。
しかしそれ以上に君が愛しく感じる。
君の外見、表情、声、言葉それら総てが愛しく感じるんだ。
「ああ、大丈夫だ。心配しなくていい」
「本当に?」
「本当さ。安心してくれよ」
君は先ほどの心配の表情から満面の笑みに変わる。
そして、また彼の話をする。
少し吐き気がしてくる。
めまいもしてくる。
君がオレから遠ざかってるのを直に感じるからだろう。
「あ、用事があるんだった!じゃあね、レオ!!」
君の後ろ姿を見ながらオレは立ち尽くした。
後悔ばかりが渦を巻く
でも、そんなことをしたところでもう君は手に入らない。
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レオナルドの片思いって素敵だと思う!!
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