イナイレのほん
□ささやかな嘘
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「……はぁ、リンゴの皮剥きかぁ」
俺は大変憂鬱だ。
……本当にマークみたいに実技科目が全般的に得意だったら良かったのになぁ。
「一之瀬?どうしたんだよ?」
君は笑顔で尋ねてくる。
少しは憂鬱だとか無いのだろうか?
「いや、次はリンゴの皮剥きのテストだなぁって、ね」
「あ、そっか」
でも、表情一つ変えない。
……俺が心配しすぎだろうか?
「一之瀬は家庭科苦手なのか?」
「そんな酷くはないけど、得意ではない」
まぁ、普通だ。
飛び抜けて得意ではない、飛び抜けて苦手なわけじゃない。
「……半田はどうなの?」
「俺だって普通だよ。というか、俺がお前に勝てるわけないじゃん」
という君は嘘をつく
その後、テキパキと綺麗にリンゴの皮を剥く君を見た。
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半田は料理が出来そう。
つか、出来たらいいな。
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