書物
□不協和音
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いつからか…
あいつが鬱陶しくて仕方がない。
そりゃ、飯は美味い。
コックだからな。
だが、それだけ。
いつもいつも女にヘラヘラしやがるし、あの眉毛も変。
軟派な野郎は好きじゃねぇ。
男はやっぱり硬派だろ?
あんな女みたいな奴…
「おい!素直じゃないクソマリモちゃん!」
「あぁ!?てめぇ喧嘩売ってんのか!」
「ほらよ」
サンジの手から何やら皿が投げられて受け取る。
見てみると断ったはずのパイが乗っていた。
「勘違いすんなよ。それはナミさんがどうしてもお前にやれっつーから」
「ナミが?」
ナミを見ると何故か嬉しそうにしている。
「当たり前よ。あんた達見てるとソワソワしちゃうの!お互いにもっと素直になれば?」
……?
「えー!ナミさん、何言ってるの〜??俺はいつでも素直だか…」
「良く分からねぇが、食うわ」
「…本当に、いつになったら通じ合うのかしらね」
ロビンが意味深にフフフと笑ったが今の俺にはどうでも良いことだ。とりあえず、あいつの作ったパイは美味かった。
END
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