もう1つの世界
□キミといっしょに
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夜空に浮かぶ月を見上げながら。
いつか、大空を飛ぶことを夢見ていた。
たった一晩。
短い時間だったけど、たくさんお話した。
マスターと一緒にいた人に思い切り嫌われ、落ち込んでいたボクにそっと寄り添ってくれたキミ。
『あれ?キミ、そらとべたっけ?』
『いまはまだとべないけどね……。ピカチュウものせてあげる』
”いっしょにとぼうね――”
あの夜、そう言って黄色い友達と1つの約束を交わした。
それが今、実現したんだ。
背中に乗っていたキミがマスター達の乗る気球に飛び移る直前、お互いにほんの小さく視線を交わした。
ありがとう――
どういたしまして――
(見渡す景色はとても輝いていたね)