平安の恋
□光は愛でるモノ -天-
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十二神将・騰蛇。
最強にして最凶の神将。
彼が放つ炎は地獄の業火
人が全てを焼き尽くすという想いから生まれた。
強大過ぎる力に、人や同胞からも距離をおかれ孤立していた。
「俺のいる世界は無だ」
無であれば、誰も傷付かない。
己が孤独であれば、あるほど、周囲の者は安全だ
俺だけが孤独でいれば、それで良い−………
−そう、思っていた−
−だけど、そんな俺を光へ導いてくれた−
−幼い、小さくて、気をつけねば壊れてしまいそうな嬰児が−
「れーん」
「昌浩………」
−お前が、俺を救ってくれたんだ−
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