工房

□彼の趣味
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さて、きっかけは何だっただろう・・・と彼は考える

きっかけは、たしか居眠りだ

誰の?と聞かれれば、兄の、と答える

そう、彼―奥村 雪男は

かなりのブラコンだ

しかも、度の過ぎたブラコン

もう・・・兄が好き過ぎて恋人にまでなってしまったくらいだ

雪男の兄―奥村 燐は、かなり勉強が苦手である

ついこの間も寝てしまった

だが、そんな彼は雪男の授業では居眠りなどしたことはなかった

のだが・・・

本能で「寝てはいけない!」と解っている雪男の授業で寝てしまった燐は

夜・・・大変な事になった

その日の授業では、マンドラゴラを扱った

媚薬にすると・・・まぁ、あれな植物なマンドラゴラの授業だ

そのマンドラゴラを、実技だけは得意な燐の為にわざわざ調合し

使用したのだ

勿論次の日、燐は欠席

「もう絶対寝ない」

と、約束させたくらいだ



だが、その夜の出来事は雪男の中の何かを目覚めさせた



まぁ、そういう経緯で・・・



今に至る―・・・



「ふぁ・・・、ぁ、ゃあっ」

自分の下で可愛らしく喘ぐ燐を見下ろしながら

今日も可愛い、と心の中で笑う

そう、“媚薬を使った際の燐の顔を見ること”

これが雪男の楽しみになってしまったのだ

勿論、使用するものは雪男のお手製

というか、それ以外を使う気は全くないのだが

「あっ、そこ・・・やだぁっ!」

敏感になった体を触れば、良い声は出してくれるのだが

その中でも、一番良い声を出すのが「尻尾」

流石悪魔の急所、というくらいだ

「ゃ、あぁ!、おねがっ、ひぁぁ・・・」

尻尾の先を食んでやれば、さらに良い声を出して

いやいやと首を振る仕草が、可愛らしい

「そんな事言われても・・・結構濡れてるよ?」

熱の中心を扱きあげれば、甲高い声と共にあっけなく達する

「兄さん可愛い」

「・・・るせ」

どれだけ薬を盛っても、可愛らしい事には変わりない

盛ったら盛った分だけ可愛くなるなら良いのだが・・・

これ以上可愛くなられたら困る

「悪い虫が寄ってきそうで怖いなぁ・・・」

そう言いながら、自身を燐の秘部に宛がう

「ゃ、ゆきお・・・今日は、もぅ・・・」

「て、言われてもさぁ・・・こんな状態で終われないでしょ?」

言い聞かせるように言って、燐の腰を固定する

「んく・・・っ、ふぁ、ぁああああ!」

奥まで貫かれた衝撃に、燐の眼から涙が零れていく

それを拭いながら、雪男は楽しそうに笑った



夜はまだまだこれからである・・・
 

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