工房

□躾の仕方
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前から気になっていた事がある

彼はどうしてあんなに聖上に懐いているのだろう

彼はどうしてあそこまで真っ直ぐなのだろう





とても真っ直ぐで、強くて、脆くて・・・

そしてとても可愛らしい

その可愛らしさを、いつでも私に見せてくれれば良いのに

あまりに強情過ぎて・・・苛めたくなる

いつでも見せてくれるよう、躾たくなる



そう言ったら、青くなって逃げてしまった

私にそんな態度をとったらどうなるのか知っているくせに

腰帯を思い切り引っ張り、引き寄せる

そのまま彼を抱き上げて、自室へと連れて行く

いつも聖上には逃げられているが

たまには聖上の息抜きという名目で私がサボっても怒られることはないだろう

「ちょ・・・っ、おい!ベナウィ!」

布団に横たえて、腰の刀を取る

そこまですると本気だと解ったようで、腕を掴まれる

邪魔をするなといつも言っているのですが

「オボロ・・・酷くされるのをお望みですか?」

「ひゃぅ・・・っ!?」

耳元で低く囁けば、今度は頬を赤く染め身を固くさせる

やはり彼は可愛らしい

「この手を離して下さい」

「嫌に決まって・・・んぁ!」

耳が弱い彼は、食むだけでおとなしくなる

最初からこうなら、どれ程良いか

そういえば、耳や尻尾がある種族は

それが弱いと聞いたことがあるような気もする

「おとなしく躾られてください」

「ゃ・・・っ!絶対ゴメンだっ」

そこでまた耳を食む

「ふやぁ・・・っ!」

「それは正解じゃありません」

言ったでしょう?躾だと

「はい、もう一度」

彼の瞳が潤み始める

何故こんな事をしなくてはいけないのか・・・

とでも思っているのでしょう

「オボロ」

「・・・っ」

零れる涙を拭い、唇が触れてしまうのではないか、

という距離まで近付く

「言えたら、貴方が好きな事をしてあげましょう」

彼はこの言葉に弱い

根が正直だからこそ言える事なのだが

残念な事に彼はプライドがもの凄く高い

言わせせるまでに、時間がかかってしまう

良い機会だ

粉砕するとしよう

プライドが邪魔をするなら、壊せば良いのだ

快楽を覚えた体が、我慢をするのを止める、ちょっとの刺激を与える

指の腹で、鎖骨を、胸元を、腹を、そして一番弱いところを・・・

と、下へ下へと下りる

そうすると、ひくりと息を呑んで顔を横に向けてしまう

が、予想通りの行動です

我慢が出来なくなって来たのでしょう

顔をちゃんと見せてくれないのは残念ですが

「・・・ぁ、っ・・・俺を、躾て・・・くださ、ぃ・・・」

語尾は消え入りそうだったが

言えた事は褒めてやらねば

「んぅ・・・、ふ・・・ぁ」

唇を重ねて、舌を絡める

離そうとすれば、それを追いかけて自ら絡めてくる

いつしか彼の腕は、私の背に回り

手は、背を掴んでいた

ちゅ、と湿った音を立てて唇を離す

くたりと力なく横たわってしまっている彼の耳は

普段はあまり見ることのないが、少し伏せてある

「次は何をして欲しいですか?」

「〜っ!・・・、言わねぇ」

強情な人だ

逃げられないよう、彼の上に乗りながら甲冑を脱ぐ

「で、どうして欲しいのですか」

「ぁう・・・、さっき・・・言ったじゃねぇかよ」

「あれはあれです」

「なっ!?」

彼の両手を上で押さえつける

先程、プライドは崩したが

それはどこまで効果が出ているのか

「うぐっ・・・っ、続き、して、下さぃ・・・?」

「よくできました」



 〜・◇・◇・◇・〜
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