伝説の黒砂糖

□懐中電灯って・・・
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―懐中電灯って・・・―



ラ「寒い・・・」

シ「冬だしな」

 二人は何故か壊れた小屋にいる

 周りは見事に、“もとは屋根だったもの”に囲まれ、出ることもできない

 勿論光すら届かない。どこか小さな隙間から風が吹き込んでいるのか、

 酸素があるのが不幸中の幸いだろう

ラ「どうしてこうなったんだっけ」

シ「あぁそれは・・・」



 最初はフェリスも交え、3人で冬場の怪談をしていた

 丁度ライナの番(最後)になり、話していたとき

 まぁ・・・王様もいるわけですので襲撃された

ラ『壁の中にいたのは「ズ、ドン!!」だったのです』

シ『ズドン?』

ラ『いや、だからぁ・・・。ズドン?』

 ライナは“死体”と言いたかったのですが、敵というか暗殺者が壁から

 暗殺者は3人。フェリスが1人を倒すが、残りの2人が“光燐(くうり)”を使用
したため小屋が半壊

 フェリスは無事逃げ、逃げた2人を追ったようだった



 そして今に至る

ラ「はぁ・・・俺そろそろ限界」

 懐中電灯は持って来ていたが、電池の消費を少なくするためライナは“闇砕(から
さぎ)”

を使って周囲を照らしていた

シ「限界って言ってもなぁ・・・」

ラ「この暗さ・・・外はもう夜かぁ」

 冬なもので一気に気温が下がる。2人のはき出す息は白くなっていた

ラ「う〜・・・疲れた」

シ「頑張れって」

ラ「だって腹減ったし眠いもん」

シ「俺も同じさ」

 実を言うと2人は寝ていない。そりゃもう4日くらい

 しかも寒い。それに加えライナは魔法を使っている

ラ「(やべぇ・・・視界がぼやける)」

 かなりギリギリの所まで頑張っていた

シ「ライナ、寒い?」

ラ「おう・・・」

 ただでさえ狭い空間で密着していたのに更に距離を縮めて

 というかライナの上にシオンが覆い被さる

ラ「あのさ、寒いって言ってるのに何故脱がす?」

シ「ちょっと運動しようかと」

ラ「一番疲れるのは?」

シ「ライナ☆」

ラ「だろうな」

 
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