伝説の砂糖2

□嫌い、嫌い、大好き
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※ライナさんは喋れません設定





「ライナ」

今日もコイツは語りかけてくる

「好きだ」

甘い言葉を、投げかけてくる

「大好き」

でも俺は、返さない

俺が返すのは、沈黙だけ

だって嫌いだから

この狂った愛を語る男が

俺を愛してくれる男が

大嫌いだから

いや違う

本当は・・・

「ライナ」

「・・・」

好きという言葉に

好きと返せたらどれだけ良いだろうか

俺はコイツが好きだ

大好き

でも、俺は言葉を返せない

返してやる事ができない

だから、嫌い

自分が嫌い

それを知っていて、優しくするコイツが嫌い

「俺は、ライナが好きだから」

そう言って、辛そうに笑う

ごめん

ごめんね、シオン

お前に言葉を返せたらどれだけ良かったか

好きと返せたなら

お前は、そんな辛い顔をしないで

俺に笑いかけてくれたのだろうか

今日も、コイツは俺に愛を語りかける

「ライナも、俺を愛して?」



好きだから嫌い

嫌いだから好き



相対する想い



俺はコイツが・・・
 

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