あやかし恋物語
□2章
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貴志が連れ去られた次の日
要と透は貴志を探して居た
が、手がかりすら掴めなかった
「兄さん」
「貴志兄さん」
夜、縁側で蹲っていると要が感じた
「透、何か来る」
そう要が言った次の瞬間、空から何かが降ってきた
『さて、どこを探そうか?』
「あなたは、何?」
人間には見えないと知って居たのか、一人呟いた人の形をした妖
しかし、要と透は知って居るし、見ることもできる(条件付きだが)
『へぇ、見えるんだ』
「正確にいうと感じる、だが」
妖の声は弾んでいる
まるで、楽しんでいるかのように
「ねぇ、この魔方陣の上に乗ってくれないかしら?」
『成る程。君の力はこれか』
魔方陣を知って居たのか、警戒せずに魔方陣の上に乗った妖
妖の姿は、背が高く、一言で言うならイケメンだった
『1つ尋ねたいことがある。貴志は居るか?』
「兄さんと知り合いなのか!?」
『まぁね』