星の道しるべ

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銀河テレビについたサン達。
中に入り、ギャラクシアと対峙したが、四人の力はギャラクシアには通じなかった。
それに悔しさを覚え、それでもなんとかスターライツだけは助けなければと試行錯誤していた。
そんな時、突然光が現れると、そこからセーラームーン達が登場してきた。
流石に驚き、サンは目を見開く。


『セ、セーラームーン?』


なんでここに…?

そう思い、サンは変身したちびちびを見た。
前々から感じる、不思議な星の光。
あの光からも、これと同じ力を感じた。


『また、貴女なのね、ちびちびちゃん…』


サンは少し困ったように笑った。
ちびちびムーンは何をしたのかわかっていないのか、セーラームーンの言葉をただ首を傾げて繰り返していた。


「この空間に入って来るとは…
取り敢えず褒めてやろう。
その四人諸共始末してくれるわ!」


ギャラクシアの言葉で、ようやくセーラームーン達はサンやスターライツの存在に気が付いたらしい。


「馬鹿!
何しに来たのよ…!」

「こんな事をしても恩になんか着ないわよ!」

「そんなつもりじゃ…」

「あたし達は自分達の星を守りたいだけさ!」


いつも通りの予想していた言葉に、サンはクスリと笑った。
それをセーラームーンが不思議そうに見る。


「サン?」

『ああ、ごめんごめん。
なんか、こんな状況なのにみんなの反応がいつも通りだから、つい…』


クスクスと笑うとサンは立ち上がり、セーラームーン達を見た。
その表情は、真剣そのもの。
サンでもあかりでもなく、プリンセス・マリナの表情。


『ここに来たと言うことは、覚悟はあるのよね?』


サンの言葉に、セーラームーン達も真剣な表情で頷いた。
それを笑ったのは、他でもないギャラクシアだった。


「ははははっ!
感動の再会というわけか…
涙ぐましい事だ」


ギャラクシアの言葉に、セーラームーンが悲痛そうな表情を浮かべた。


「ギャラクシア、もうこれ以上こんな事しないで!
この星から…
あたし達のこの星から出て行って!!」

「お前達のスターシードを私に捧げるのだ」

「ふざけないで!」

「そんな事、許さない!」


スターライツも必死に声を張り上げた。
もう立っていることも困難だけれど、闘志は折れていない。


「ふんっ、許さないだと?
誰に向かって話をしている!!」


ギャラクシアから溢れた殺気。
それを敏感に感じたセーラー戦士達は、セーラームーン、サン、そしてスターライツを守ろうと立った。
だが、ギャラクシアの放った衝撃波により、セーラー戦士達は後方に飛ばされた。


『止めなさい、ギャラクシア!』


仲間に攻撃してきたギャラクシアを、サンが睨んだ。


『何でも自分の思い通りになると思わないでよ…!!』

「私に思い通りにならないことなどないわ!!」


サンの言葉に、ギャラクシアを怒りを露にして立ち上がった。


「もう少しいたぶって楽しもうと思っていたが…
私にそんな口を効いた事を後悔させてやるわ!!」


ギャラクシアが両腕のブレスレットを前に構えた。
あの構えの意味を知るサンはハッとした。
そう、スターシードを奪う、あの光だ。

放たれた金色の光。
その一つはサンに向かって放たれていた。
その瞬間、ファイターがサンを自分の方へ抱き寄せ、ファイターがサンに覆い被さるように伏せた。
金色の光はサンやファイターに当たることなく、消えた。
それにホッと息をついた時、太陽系セーラー戦士四人の悲鳴がこだました。


『!
みんな!!』


ハッとして起き上がれば、そこにはスターシードを抜かれてしまった四人の姿。
スターシードがギャラクシアの元へと集まっていくのを、ただ呆然と見ていた。


「嘘…
何で…
何で、アタシ達の為に…!」


ヒーラーの信じられないといった、悲痛そうな声。
セーラー戦士達はセーラームーンとスターライツを守ってスターシードを抜かれていた。

マーキュリーは小さく微笑むと、途切れ途切れにヒーラーの言葉に返した。


「大切な…人を、守る…為に…」

「大切な、人…?」

「そう…
セーラームーンも…サンも…スターライツ、も。
私達にとっては、大切な人…だも、の…」


ヴィーナスが微笑んだ。
優しい声色に、サンの瞳から涙が溢れだした。


「そんな…
自分達が消えてしまうのに…!」

「お願い…
あたし達の代わりに、うさぎちゃんとあかりちゃんを…
この世界を守って…!」


ジュピターの心からの願い…

トクン、と何かを感じた気がした。


『亜美、美奈子、まこちゃん…』


サンはギュッと拳を握り締めた。

もし、自分の力が覚醒していたら…
きっと、みんなを守れた。

悔しさで、サンは涙を流した。
セーラームーンは自分をかばって倒れたマーズを、涙を流しながら抱き起こす。








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