Song

□偽り人形
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流れるように
過ぎていく日々を
逆らうこともなく
過ごして生きる
笑顔でいれば
取り敢えずは
「上手くやっていけるよ」
と笑った

回りから見れば
優秀なんだろう
勉強もスポーツも
こなしているから
先生達からの評判も良好
友達関係も問題はない

だけど本当は心
何もなくて
空っぽなんだ
自分の気持ちでさえ
よく分かってないんだよ

偽ることが
当たり前になっていた
本当の私は
どこかに押し込んで
人を信じることさえ諦めて
目を反らし続ける日々は
いつしか色を無くして
私だけが
世界から取り残されているようだ
「このまま死んだって
悲しむ人なんていないんだ」
と呟いて
また目を反らした


モノクロの世界
その中で生きる
私が背負うのは
回りからの期待
幼い頃から
期待に応えて
生きていくしかなかった
人生

みんなからの期待
応えられない
そんな私は
もういらないですか?
指摘されないと
本当の思いにも
気付けない
私はいらないですか?

期待に応えることが
私の存在理由でした
期待を裏切ることが
みんなを困らせてしまう

それなら
もう、ここから
消えてしまいたい
誰かの重荷に
なりたい訳じゃない
困った顔なんて
してほしくない
でも、私どうしたらいい?
消えたい心を
押し込んで笑ってさ
滑稽だけど
それしか持ってないの
「向き合うことから
逃げてきた
報いなのかな」と
頬に涙が伝ったよ







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