Song

□白と赤
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白い月が登った
夜に一人佇んで
空の宝石を抱いて
空を見上げる
暗闇で伸ばした手はなにも掴めなくて
悲鳴が聞こえてきて
頭の中ぐちゃぐちゃ

私は誰?
何者?
この異質な私は
普通の人とは違う
使命を持つ鳥

空が落っこちて
暗黒に変わっても
私の使命は
未来永劫
変わりはしない
暗い影が私を見て
怪しく笑う
掻き消された声は
もう届かない


二つの顔を持つ
黒と白の混ざる世界
綺麗事並べたって
何も変わらない 罪 罰
ユラユラ揺れる人は
きっとその結晶体
体を縛る鎖
赤と黒の花が咲く

白い月が笑う
お前は誰?
問いただす
足元光るのは
赤い月背負う少女

遠くで誰かの
泣き喚くのが聞こえる
あの子は誰だろう
今の私じゃ掴めない
黒い光が
自分に向けられていた
放たれた光は
何故かとても悲しかった


今逃げ出したくて
そんなこと許されるわけない
わかってるくせに
足掻いている
犠牲にするだけの
価値があるのかと月が笑う
背を向けた少女が
赤い月見上げて高笑い

赤い月が
闇と揺れる
羽と共に
白い月は無情に笑い
私を試す


空が光ったら
白い鳥が羽ばたいた
白い月が目を見開いて笑顔消した
赤い月の少女
赤い目を私に向ける
今終わらせてあげる
この光消えないうちに

壊してしまおうか






【夜空のシンフォニー】

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