神谷道場
□夏、薫る
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風呂で水を吸い、じっとりと重たい黒髪が夏の風になびく
その様子に…見惚れていた
縁側で晩酌をしていると薫殿が風呂から上がってきた
「ふー すっきりした」
首に掛けた手ぬぐいで髪を拭きながらこちらに近づいてくる
「夏はお風呂が気持ちいいね」
「そうでござるな」
にっこり笑って俺の手元を見る
「晩酌中?」
「ん、あぁ。」
返事を聞くとまたにっこりと笑った
その辺にあった下足をはき、井戸にすがって濡れた髪を拭いている。
こちらの視線に気付いたのか“何?”と聞いてきた。
得に何があるわけでもないので“なんでも”と2回首を横に振った。
「そ」、と少し首を傾げながら星がちらほらと見えている夜空に目をやっていた。
髪からしたたる水滴が夜の風に乗ってキラキラと光っている
今日の酒は一層おいしいな…
と思いながらもう一度薫殿に目をやった。
―あとがき―
たまにはこんなのもどうでしょうか?
大人な薫ちゃんに惚れなおす剣心です。(*´∇`)
どの辺が大人か と聞かれると困りますけどね(・・;)
雰囲気…でしょうか…ね なんとなくそんな気がします
お手間ですが、誤字・脱字などありましたら知れせてくれると助かります。