捧げモノ
□白粉(おしろい)
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『貴方は、よく、笑うようになりましたね。』
それは君の方だ。
君の笑顔があの時から頭を離れなかった。
いつも、ほとんど顔を変えずに居る。
何も無い時はもちろん、話しているとき、子供達の相手をしているときも。
整った綺麗な顔は、無表情でもとても美しかった。
見るものを魅了する…
そんな力が君にはあるんじゃないかと思う程に美しいと思った。
急に咲き誇るそれは、まるで梅の花のようで、
咲いても、香りを残して、すぐに散ってしまう
そんな、君の笑顔をずっと、見続けて行きたい
これが叶わない事かも知れないと解っていても
思って、願ってしまう。
自分が一番解っているはずなのに…
解りたくない自分が居て
その時がこない事を心に願って願って…。
死ガ二人ヲワカツマデ
「お夕食ができましたよ」
「あぁ、今いく。」
もしもそれが
明日かも知れなくても
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