by my side ブック

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「サースーケー、寝るとか言っておきながら、何真剣な顔してるんだってばよ」

「・・・あ、ああ何でもない」

「おおーやっぱ眺めいいなー」

「シカマルっ!サクラちゃん居る!?」

「ばっか、春・・・サクラは今授業中だろ。」

「なんだあ・・・」

「・・・はあ」


俺は溜息をついて、景色を見渡した。

何故かグラウンドではガイの奴が一人で鉄棒をやっている。

全く、何がしたいのか読めない奴だ。

・・・読めないと言ったら、コイツもだな。


「おい、シカマル」

「あ?、なんだサスケ」

「お前、転入早々、ナルトと仲良いが幼馴染か何かか?」

「ああ、まあそんな様なもんだ。小学校時代だけどな」

「シカマルとは転校先も重なった、なんてこともあるんだってばよ!」

「・・・腐れ縁ってやつか」

「はは、まあな」

「サスケはこの学校に知り合いとか居ねえの?」

「居ない」

「あ、そっか」


なんだかこいつらと居ると妙に落ち着く感じがした。

そう、あいつと居る時みたいに・・・


「あっ!立ちションしてるオッサン見っけ!」

「おまっ、どこ見てんだプライパシーだろ」


こいつらを見てるとなんか笑えてきた。

馬鹿にした笑いじゃなくて、本当に心から・・・

友達同士で笑いあって居る奴も、こんな気持ちなのか・・・俺も――――――――


「あ、サスケ笑ってる。俺サスケ笑ってるところ初めて見た!」

「ウスラトンカチが、・・・まだ会ってから一週間も経ってねえだろ」

「はーん、サスケにも笑顔があるもんだな」

「どういう事だよシカマル」


笑い声が屋上に響いた。

この高校に入って良かったと今日初めて思った。

・・・・・いや、こいつらに出会えて良かった、だな。
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