短編
□リレー
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「おい、火双と美時知らねぇか?」
「あぁ。今成先輩と坂木先輩なら………」
鏨が図書室の奥の方を指差す
「あっちに行きましたよ」
「あっちだー?」
そう。鏨が指差した方向にあるのは哲学書であり二人には最も似つかわしくない場所だった
「火双が面白そうな本を見つけたって美時を引っ張ってったぞ」
鈴がカタログから顔を上げずに答えた。
「「おおー!!!」」
図書室にあるまじき大声を出す馬鹿二人
「てめぇーらここは図書室だぞ!!」
更に大声を出す雅
「新作きたー!!」
なぜかはしゃぐ鈴
「てめぇーらまとめて出てけ!!!」
………一番声の大きい司書
「一番声が大きい………」
ボソッと呟く鏨。だがキッと司書に睨まれてしまった