小説2

□いじめっ子と、いじめられっ子なカップルは。
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「あっ!!」
再び尻を叩かれる。今度は、さっきより強く。
「何すんだよ…っ、おい、いてっ!メローネっ」
「お前、尻叩くと締まるんだよ。やべ、気持ち良い…」
「いたい、って。…っ」
律動を続けたまま、メローネは時折ピシャピシャと尻を叩く。決して強く叩いているわけではないのだが、こう何度もぶたれると流石にヒリヒリと、むず痒い。
「やめ…あぁっ」
俺のナカのメローネの自身が、いいトコにあたった時…パァンと音をたてて、強く打ちすえられた。
「もう、何すんだよっ…!いてぇってば」
俺の顎に手を添え、クイと顔を上げさせられる。
鏡の中の俺は、さっきよりもっと…いやらしい顔をしていた。
涙の滲む目元。だらしなく開いた口。女みたいな尻は、哀れにも赤く染まっていた。
「悪い子だな」
「あぁっ!」
「先走りいっぱい垂らしてさぁ。気持ち良いんだろ?」
激しく突き立てられながら、前に触れられる。乱暴なくらいに扱きながら、メローネは言葉で責めるのをやめてくれない。
「気持ち良い?イキたい?」
「ひゃっ…メローネっ、メローネっ」
「気持ち良いって言えよ。やらしい顔してさぁ。すっげーココ、ヒクヒクしてる」
「ふぁっ…」
耐えきれず、涙声で漏らした。
「きもち、いい…っ!メローネ、イカせて…!」
鏡の中のメローネが、満足そうに微笑むのが見えた。一言、可愛い、と言ってくれたのが聞こえたけれど、あとはもう分からない。
「あぁぁっ!メローネ、激しい…!やっ!イクっ、イク、メローネ…!」
何度も彼の名前を呼ぶ。
壊れそうなくらい突かれたあと、体内に熱いものが吐き出されたのを感じた。


「変態。変態野郎っ!」
「その変態に犯されてアンアン言ってんのは、どこの子だ?」
メローネが持ってきてくれたミネラルウォーターを飲みながら、俺は拗ねてみせた。
「ほら。お前マゾっ気あるって。自分でも分かっただろう?酔うと特にそうだ」
したり顔で言うメローネは、本当に愉快そうだ。
腹がたったもんだから、プイと目をそらしてやったのに、そんな様子もメローネにとっては可愛いのか、髪をグシャグシャと撫でてきた。
「おい、メローネ」
「うん?」
「まぁ…俺はマゾかも知れねぇけどよぉ、お前のドSぶりのほうが怖ぇんだよ!」
「んっ…はっはは」
「何がおもしれぇんだよ!」
ベッドに身を起こすと、ひっぱたかれた尻がまだ痛かった。
「…いってて」
そんな俺を見て、メローネはひときわ満足そうに笑うとキスを送ってくる。
「うー…。なぁ、もう俺Mだって認めたからさぁ、もう尻叩くんじゃねえっ!」
「オッケーオッケー。良い子にしてりゃね」



END
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