X'mas
□get cold
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「じゃあ、さきかえるわ。片付け任せちゃってごめんね、ばいばい」
「ばいばい、あ、メリークリスマス!」
みんなが帰って静かになった部屋を片付ける。
二人で、黙々と。
大学の仲良しなグループで私のマンションの部屋でクリスマスパーティーをした。
五人いたうちの二人はほぼ泥酔してしまい、タクシーで一人付き添わせて帰らせた。
のこったのは私と、佐藤くんの二人。
夜も遅いから帰った方がいいとかなりいったけど、片付けだけは…と聞かずに残ってくれている。
「はるー、これ捨てていいの?」
「うん、ちゃんと分別してね」
「はいはい」
些細な会話にドキドキする。入学したときから好きだったけど、完全に言うタイミングを逃した。し、佐藤くんははっきりは言わないけど彼女がいる。
五人分の食事となると洗い物もごみもたくさんある。
もう冷めてしまった食べ物をタッパーにいれたり捨てたりを繰り返す。
「佐藤くん電車大丈夫?」
「今日車だから」
「飲んでるじゃん」
「…ばれた?(笑)」
「ばれた?じゃないよ!全く、今電車調べるから待ってて」
「さんきゅ」
終電の時間は過ぎていた。
正確に言えば、あと五分後に電車があるけど、うちから駅までは十五分はかかる。
「どうすんのよ」
「…お願いっ!!床に寝てもいいから泊めて」
「えぇ〜、掛け布団も部屋もないよ」
私の部屋は狭いから、ソファーベッドを使っている。
「それでもいいから、頼むっ!」