〜 2 1 5 号 車

□AZEL〜第6部
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夜が明け、今日もスズメがのびのびと飛んでいる。
時計の針は午前8時半。

「!!」

目が覚めたファルスは
エルノアに抱きつかれている事に気付き
飛ぶように起き上がる。

「ん……」

騒がしい様子に
目を擦りながら、上体を起こす彼女に彼はこう言う。

「おいっ離れろ!」

彼の顔は一瞬にして真っ赤になり
彼女を引き離すが
まだ寝ぼけていて
状況が把握出来ない。

「痛っ…何すんの」

続いて、ヘラルドも目を覚ました。

各部屋4人までなら自由で
ヘラルド、エルノア、ファルスが同室で
シャオとライザーン
リアラとフェリオ
ランディとリース
そして
アルドとラギ
という部屋割になっていた。





すぐに状況を把握したヘラルドは
溜め息混じりで言った。

「やっぱ、お前は別にするべきだったな」

その言葉に彼の表情が変化した。

「なんだよ!俺が邪魔だってのかい!」

「あぁ、そうだけど?」

朝っぱらから
2人の争いが始まったが
なんだかんだで
大会も後2日と迫っていた。






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