〜 2 1 5 号 車
□AZEL〜第5部
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「今日は久々に外食だ〜!!」
ラギの提案で外食になり、商店街へ向かう途中、店を何処にするのか多数決になった。
「え〜と、リアラとリースがシャオの選んだ店で、残りはヘラルドの選んだトコだな」
「え〜ここうまそうじゃん…!!」
どうやら、ラギが選んだ飲食店は誰も気に入らなかったようで、ヘラルドが選んだ店に入る事となった。
「いらっしゃいませ。9名様、あちらの席でよろしいですか?」
ヘラルドは微笑んで頷いた。
2つのテーブルを繋げて案内される。
左から
リース、ランディ、ラギ、ヘラルド。
反対側に
エルノア、アルド、ライザーン、シャオ。
そして、ヘラルドとシャオの間にリアラとなった。
(正反対じゃねェかよ……)
ヘラルドはエルノアと離れたことを残念に思った。
アルドはこれを狙っていたかのようにニヤリとした。
それぞれメニューを見ながら注文をしていく。
―――待つこと15分。
時間が少し早いことから、客が少ないため、料理が早く出て来た。
まず最初に来たのは、リアラ注文のパスタ。
続いて、シャオ、ライザーンの注文とランディ注文のモノがやってきた。
それぞれの香りが混ざり、食欲がそそられる。
全員の料理が揃い、雑談混じりで食事を進めるとシャオがある事に気付く。
(ヘラルドとエルノア…料理も一緒だし、食べる順番も一緒…偶然なのか狙ってるのか…)
その様子を見て、彼女はクスリと笑った。
―――その時だった。
ヘラルドが目を細めた瞬間
外で悲鳴が確かに聞こえた。
「様子がおかしいぞ!」
ヘラルドは勢いよく立ち上がった。
すると、ラギも気付いていたようで、頷いて言った。
「あぁ、おかしいね」
「みなさん!会計は私がします!先に行ってください!!」
「ごめんねっありがとう!!」
エルノアはリアラに頭を下げ、急いで店の外へ飛び出した。