〜 2 1 5 号 車
□AZEL〜第3部
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「え?あ?どゆ事…?」
「戻ってくる!!早く寝るんだ!!」
慌てるヘラルドに対し、訳が解らないラギだった。
「分かったよぉ〜も〜。1人だけ分かった顔しやがって〜」
首を傾げながら走り出したラギ。
「朝話すから早く寝ろ!!」
魔法を使い、スゥっと扉をすり抜け、2人はベッドの中へ潜り込んだ。
数分後…ライザーンが扉を静かに閉開し、ベッドへ潜り込んだ。
そして、3人は眠りにつく。
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―――
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チュンチュン…チュン………
"おーい!起きろ〜!!"
スズメの声と共に誰かが騒いでいる。
「おーい!!起きるんだ!!!」
「うるさいよ……」
……騒いでいたのは、ラギだった。
その後ろにはヘラルドがいて、耳を塞いでいる。
「何だよ…朝っぱらから…」
アルドが目をこすりながら言った後にシャオが続いた。
「何…朝…っっ痛ッッ!!!」
シャオは、昨夜アルドたちとの合流前に酒を大量に飲んでいたようだ。
「やっぱり…飲みすぎた?」
リアラはシャオの背中を摩っている。
「おーっはよう!!」
リースは元気よく登場。
そして、この男も……
「やっ!!おはよっ」
…ランディだ。
笑顔が朝から輝いている。
「げぇ〜…ごほごほっ…」
シャオはランディの姿を確認すると、一気に吐き出した。
「うわっ!汚ねェッッ!!」
ランディは、ぎょっと目を丸くして言った。
そして、リースがポツリ、と言った。
「普段、お酒強いのにね…。なんか…嫌な予感」
その瞬間、アジト内が沈黙に包まれた。
何とも言えない重い空気だ。
「………」
昨日、ヘラルドには、全てが判ってしまった。
そう…再びこの世界の一部で波乱が起きるということが。