□ナルシス・ノワール
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結婚して、数年がたった。
そして、お兄様とマルシベールさんがどうなったのかを知った。


ある洞窟の奥深く、湖に二人は沈んだと。
それを知ったのはハロウィンパーティーの日だった。
人々は神に背いた愛の報いだと囁くけれど、私はただ目を閉じるだけ。


私はナルシス・ノワールをつけて、二人が沈んだと言われる湖に向かった。
湖のほとりには水仙がひっそりと咲いていた。


「ここで二人は…」


私が育てた薔薇の花束を置いて手を合わせる。
定期的に花をもってここを訪れるようになった。
かならず、ナルシス・ノワールをつけて。






さらに数年後、お兄様が書いた手紙が出てきた。
分霊箱を探しているという少年少女が届けてくれたのだ。
その手紙を読んで、私は泣き崩れた。
二人はただ愛し合っていたから沈んだのではなかったのだ。
私たちの将来のため、彼らは沈んだのだ。




あれから私はどんな人も愛せない。
今の結婚相手にも、愛はない。
目を瞑ると、今も変わらぬ貴方の姿がみえる。





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ナルシス・ノワールこれにて終了です。
だいぶ意味不明な点が多かったと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございました。


イメージソングの方を聴いていただければ結構わかりやすくなるのかな?と思いますのでよければ聴いてみてください^ ^

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