デュラララ

□恋愛至上主義
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「臨也さん!こんにちは!今日もかっこいいですね!」


きた。


「…」

「臨也さん?聞こえてますか?真心ですよ!」


うるさい。


「臨也さん!臨也さっ」

「うるさい」


真心の口を自分の手でふさぐ。


臨也は珍しく、自分の行動に後悔をした。
なんでこんな女を助けたのか、と。


2週間ほど前に柄の悪い男に絡まれていた真心を臨也が助けた。
そこで真心は臨也に一目惚れしてしまったらしく、臨也は真心に付き纏われている。


「ぷはっ!」

「はぁ…」

「もう!臨也さんのイケメン!なんで口塞ぐんですか!」

「褒めるのか文句言うのかどっちかにしなよ…」


基本的に人間はみんな愛してる臨也だが、真心は数少ない愛していない人間だった。


「臨也さん、今から暇ですか?私とデートしましょう!」

「やだ」

「えー!他の女の子とはデートしてるじゃないですかっ」

「デートじゃないから」


それはいつもの取り巻きの女の子たちだろう。
なんで真心が知っているのか不思議だった。
真心はまだ臨也に文句を言って、デートしたい、と誘いつづけている。


「あのさぁ」

「はい!なんですか?」


目をキラキラさせて臨也の言葉を待つ。
黙っていれば可愛いのに、と臨也は柄にもなく思った。


「真心ちゃんは俺のどこが好きなの?」


真心はキョトンとして目の前の男を見つめるが、すぐに顎に手をあてて考えるようにした。


「ん〜。臨也さんの好きなところ…?」

「どこ?」


真心は満面の笑みで自信満々に答えた。


「顔です!!」

「…」


予想通りの答えに少しがっかりした。
でも、それ以外の答えを彼女に求めるには、彼女は自分のことを知らなさすぎる。


「顔、ね」

「あ、でも」


びしっ、と真心は臨也の目の前に人差し指を突き出す。


「最初は、確かに顔でした!でも、今はそれだけじゃないですよ」







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