デュラララ

□もう一度2
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だいぶ走ると真心は息切れしていて、肩で息をしている。


「大丈夫か?」


「だい、じょうぶ…」


大丈夫じゃなさそうだ。

少しすると息も整って、話せる状態になった。


一応隣に座るけど何を、何から話そうか悩む。


「真心」


びくりと肩を震わせたもが分かった。
真心は俯いて何も言わない。


「ごめん。何も言わなくて。何も言わずにいなくなって、ごめん」


ポタリ、と真心の目から涙がこぼれた。
俺が驚いていると、真心は顔をあげて俺の方を向く。

真心は泣きそうな顔で笑った。


「いいよ、もう。私もごめんね」


そう言って、走っていってしまう。




なに、やってんだ俺。
何で真心に謝らせてんだ。
あんな顔させるために帰ってきたんじゃねぇだろ!


全力で真心を追いかけた。
少し走ったら、ビルとビルの狭い道に真心がしゃがみこんでいた。

声を殺して泣いていた。


「真心!」


真心は立ち上がって、走りだす。


「って、おい!!」


さすがに俺の方が足が速いから、すぐに追いついた。


「待てって」


腕を引き寄せて、抱きしめる。


「真心」


「やだっ。離してっ」


思いっきり拒絶される。
だけど、離すわけにはいかない。


「好きだ」


「やだっ」


「ずっと、忘れたことなかった」


「うそっ」


「嘘じゃない」


「じゃあ何でっ」


何で。そんなのわからない。
だって、その時は沙樹のそばにいないといけない気がした。
でもやっぱり真心が好きだから。



真心に強くキスをした。
最初嫌がったけど、大人しくなった。


「好きだよ」


「私だって!忘れられなかったよっ。正臣が好きだもん」


「うん」


俺の背に手をまわしてくれた。


「もう、離さないから。ずっとそばにいたい。ダメ、か?」


真心は小さく頷いてくれた。




















もう迷わないから。
真心を傷つけたりしないから。














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