デュラララ
□たった一人を愛する
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「臨也さんは本当の愛を知らないんですよ」
相変わらず唐突に不思議なことを言い出すな。
「どうして真心ちゃんはそう思うの？」
だってそうだろう。
俺はこんなにも人間を愛しているというのに。
「全ての人間を愛してるなんて、愛じゃありませんよ」
なんだそれは。
「じゃあ俺の愛は愛じゃないということだ？」
真心は俺の隣に腰を下ろす。
「そうじゃないです。もしそうだったら私は人間に嫉妬なんかしませんよ」
この子は俺が好きだと言う。
だから俺が愛している人間が嫌いだと。
「どんなに多くの愛よりもたった一人の愛で満たされることがあるでしょう？」
「君がその一人になると？」
「私は臨也さんだけでいいんです」
本当変な子だよ君は。
恋愛で身を滅ぼすタイプだよね。
全然質問の答えにもなってないし。
でも、そんな君に少しずつ染まっていっている自分がいるのが怖いよね 。
ねぇ真心ちゃん？
そこまで言うんだから教えてくれるんだよね。
君が言う本当の愛。
たった一人の愛だけで満たされるっていうものを俺に。
楽しみだね。君がこれからどういう行動をするのか。