VitaminX-Z

□優等生の裏の顔
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寝不足で、上條先生がいないから保健室で寝ようと午後の授業をサボった。

鍵は閉まっているはずだが、勝手に合鍵を作っていたので問題はない。

扉を掴むと予想に反して鍵が開いていた。
とりあえず中に入ると男女の声がした。
女の方はベットに押し倒されていて、男はそんな女に跨っていた。

二人の制服は乱れていて何をしていたかは明らかだ。
男の方は扉の音で気づいたのかこっちを向くとまずい、みたいな顔をして、自分の脱いだ制服を掴み、すごい速さで出て行った。

すれ違いざまに見えた顔は全然知らない男子生徒だった。
しかし未だベットに横になっている女子生徒は見たことあるどころか、毎日顔を合わせている。
同じクラスの苗字名前だった。
名前の方に近づき、ベットに腰掛ける。


「何してんの?」


「見てわからないの?」


俺の方を向き、不機嫌そうに言う。


「途中だった?」


「まだ途中までもいってないけど」


「よかったじゃん。途中じゃなくて」


「どっちでもいいよそんなの」


興味なさそうに言う名前は体を起こす。
上半身はブラだけで、それもフックがはずされ、肩に引っかかっているだけだ。
下はスカートは履いているがまくれており下着がみえそうだ。

自分のそんな姿を同じクラスの男子に見られているのに恥じらいのかけらもない。


「知らなかったなぁ。苗字がこんなこと学校でしてるなんて」


「あんたに言われたくないけど」


名前は腕を背に回す。
上手く留められないのか苦戦してる。
仕方なく留めてやるとありがと、と言ってベットの下に落ちている制服を拾い、着始める。



「さっきの、どうゆう意味?」


ちらり、と俺を見るとすぐ視線を外して溜息をひとつ。


「あんたは、学校じゃイイコぶってるけど外じゃチームのリーダー」


なんでそんなこと知っているのか。
そう思っている俺の心を読んだかのように「この間みたの」となんでもないように言う。
そんな名前がなぜか面白くて笑みがこぼれる。


「苗字はいつもこんなことしてんの?」


「別にいつもじゃないけど」


制服はもう着終わっていてそれでも出て行くなんてせずに、俺の質問に嫌な顔ひとつせず答えてくれる。


「でも、授業サボってるときはだいたいしてる」


表情の変わらない苗字はこんな女だったかと思った。


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