長い夢
□君は誰?
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大「柊ちゃーん?」
柊「はーい?」
大「オイラの絵、どうかな?」
ここは大野さんの家。
なぜだか、貴重なお休みを割いて家に招待してくれた。
柊「どうでしょう?」
大「どうでしょうって、オイラがきいてるのにぃ。」
目を細めて笑う大野さん。
柊「私は好きだけど、どうとかどうじゃないとか、分からないから。」
大「そっかぁ。」
ゆったりとした空気に思わず頬が緩む。
大「柊ちゃんは、笑顔が可愛い。」
柊「断言しますね。」
大「だって事実だもん」
ふにゃり、とこっちを向いて笑う。
入れて貰った紅茶がふわり、と香る。
どうしてこうも穏やかなんだろう。
大「どうかした?」
私の視線に気が付いたようで、大野さんが少し照れたように言う。
柊「なんだか、大野さんが多くの人に好かれる理由が分かったような気がします。」
大「なんだろ?」
柊「ふふっ。」