版権小説
□銀魂 新八 イン ワンダーランド
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あれ?
新八は、ぱちぱちと瞬きをして周りを見渡す
おかしい、どう考えてもおかしい
確か自分は、姉上が差し入れてくれた玉子焼きを食べて、道場で昏倒したはずだった
なのに、見渡す限りの森、森、森………
「ついに僕もやきがまわったんでしょうか」
「もしもし」
「日々万屋の非常識な行動に突っ込み入れすぎて、疲れがたまったんですね」
「もしもしって、言ってるでしょ!!」
「それとも姉上の玉子焼きで、幻影見てるのかなぁ」
「いい加減にしてくれよ!!イラッとするんだよ!!このっ!!」
「いたっ!!何してくれてるんですかあんた!!」
平手で頭を叩いてきた人物を見て驚く
「さっきから無視してるのはあんたでしょーが!!いくら俺がジミでも、やっていいことと、やっちゃいけないことがあるんですから、そこのとこメインキャラなら察せっていうんだよ!!」
「うわっ!!何ですかそのうっとおしいキレ方は!メインキャラが何でも万能だなんて思うなよ!!ん?あれ、山崎さんじゃないですか」
「気づくのが遅いんだよ!!こっちは急いでんだから、時間がなくて焦ってるんだけど」
「じゃあ僕の存在無視して、どっか行って下さい。でもその前に、何で山崎さんがうさぎ耳つけて、リアカーにマヨネーズ大量に詰めてるのかだけ教えて下さい。気になるので」
「耳ついて生まれてきてんだよこっちは!!それよりも話が進まないから、忠告してあげますよ。昨日までケチャラー王が、このワンダーランドを支配してたけど、マヨラ王子が反旗をひるがえして戦いに勝ったから、世界中のマヨネーズを城に集めないといけないんです!!」
「は?何ですかその設定。僕頭がおかしくなったんでしょうかね。土方さん何反旗ひるがえして、世界中のマヨ集めてんですか」
「とにかく、猫の手も借りたいくらいなんですから、城にマヨネーズ持ってきて下さいね」
「えっ、ちょっと。何僕巻き込まれてるの?」
「そういうわけで、俺急ぎますんで。正午までに城にマヨネーズ届けないと、ミントン禁止されるんで。じゃあ頼みましたよ新八君」
「あんたどんなけミントン好きなんですか!!勝手に話の筋道作らないで下さい!!」
新八の叫びもむなしく、山崎うさぎは、忙しい忙しいと懐中時計を見ながら、マヨネーズが詰まったリアカーを転がして走り去っていった