Novel1

□Increase for April Fool
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「エイプリルフールだねー」

 レインと兎烙はクッキーをかじりながらそんなことを会話していた。

「って言っても僕らには関係ないけど」
「そうだね」

 あはは、と笑う二人。特にミッションを受注せずにこの二人がこうして駄弁っているのは理由があった。

「にしても珍しいよねー。レンが一人でミッションに行って、僕らに待機命令するなんて」

 第一部隊隊長であるレンが、第一部隊全員に待機命令を下したのだ。そのため、第一部隊であるレイン、兎烙がこのように他愛ない話で盛り上がっているのである。

「たしかに。いっつもボクやソーマは確実に連れてくか違うミッションに当てさせるのに……」

 レンははっきり言えば弱い。だからソロでミッションを受注することはほとんどない。

「何か変なことやらかさなきゃいいけど」
「「ねー」」

 レインと兎烙が二人で笑い合っていると、不意に二人の端末が同時に鳴った。

「……レンからだ」
「ボクもレンから」

 どうやらレンが二人に連絡を寄越したらしい。

「え……?」
「第一部隊全員……」
「博士の研究室に集合?」

 二人で顔を見合わせた。
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