ソーマ・シックザールの子育て日記

□子育て日記二ページ目
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「――クソッ、何で俺が子守りなんかを……」

 悪態を吐いてフードのソーマは自室の扉を開ける。その後ろには榊の研究室に居た時とは違って子供用の白いシャツと黒いズボンを身につけた子供ソーマ。
 あれから「取り敢えず服をどうにかしよう」という事になり、タイミング良くコウタが「じゃあ俺の子供の頃の服でも貸してやるよ!」となり、何故かゴッドイーターになり部屋を宛がわれたときの荷物に紛れ込んでいた服を数着持ってきたのだ。
 中には白いTシャツの胸に大きくバガラリーとか書いてあるネタTシャツまであったが、流石にそれは子供ソーマが顔を背けたりして拒絶したのでコウタ本人は泣く泣く断念した。
 そして一番マシなこの服装に落ち着く。
 フードのソーマはそのまま部屋の中に入れば自分の後ろにいる彼を見下ろした。

「いいか餓鬼、絶対無意味に触るんじゃねぇぞ。あと騒ぐな」

 壁にある弾痕、ベッドに置かれた武器の数々。どう考えても子供が安全に過ごせるような部屋の状況ではないのだが、押し付けられたのだから仕方がない。
 子供ソーマはただフードの下にあるソーマの瞳を見てこくりと頷く。
 それを確認してからフードのソーマはソファに腰掛けた。
 そのままフードを取れば自分の愛用するヘッドフォンに手を伸ばす。子供ソーマがその隣にちょこんと座るのが視界の端で確認できたが、特に咎めはしない。
 邪魔さえしなければいい、面倒臭い。
 自分のヘッドフォンから慣れ親しんだ曲が聞こえてくればフードのソーマはソファの背もたれに凭れ掛かって目を閉じる。
 子供ソーマはと言えば、膝を抱えて彼の隣に座っているだけだ。特に何か話をするでもなく、ただその場にいるだけ。
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