book
□happy birthday
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「ねぇ!
何してるの?ねぇってば!」
『ヒッヒッヒッ…
秘密だよ〜♪』
「…もう!そればっかりじゃない!」
私の恋人は、葬儀屋をしています…。
それはいいんです!
でも…
『ヒッヒッヒッ…
この死体は、いい感じに惨殺死体だねぇ…♪』
…この趣味は…いい加減止めてほしいです…。
そして…
この嫌みなまでの秘密主義!
「…ボソ淋しいよ…」
別に…なんでもかんでも教えてなんて言わない…
けどさ…私、彼女なんだよ…
少しは相談とかしてほしいよ…
―そんなある日―
『最近ずっとかまってあげられなくて、ごめんねぇ〜今日が何の日かわかるかい?』
「…?」
今日…?何かあったかな…
『今日は君の誕生日なんだよ〜
』
あぁ…そういえばそうだった!
「…忘れてた…
でも!覚えててくれたの?」
『当たり前だろう〜
小生の大切な恋人の誕生日だよ〜』
うれしい!うれしい!
『誕生日おめでとう〜
つまらないものだけどね〜プレゼントだよ〜』
「……!」
それは…ビーズでできた青色のブレスレット…
普段そんな事しないのに…私のために…?
「…ありがとう!
すごく嬉しい!」
…もしかして…
「もしかして…最近かまってくれなかったのって…」
『慣れなくてねぇ…すごく時間がかかっちゃったからねぇ〜
ごめんねぇ…』
…もう!
この人にはかなわない…
私の心を簡単に満たしてくれる…
「ねぇ…アンダーテイカー…私貴方が大好き!」
『嬉しいよ〜小生も君の事が大好きだよ〜』
(ヒッヒッヒッ…この死体は…)
(はぁ…この趣味…なんとかならないかなぁ…)
…End…