がくぱろ日和
□小野妹子の日常
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きーん こーん かーん こーん
「きりーつ れーい」
『さような「妹子――!」
ガラガラ ドーン ズザザザ パリーン ポピー
「…」
…何だろう。
今前のドアから青ジャージが飛び出してきた、と思ったら何もないところですべってこけたうえにものすごいスピードでスライディングしながら窓の外にとんでった…
っていう不思議な幻覚が見えた気がする。
まぁ…
気のせい、だよね!
ほら最近僕疲れてるし
どっかのあほ会長のせいで毎日疲れてるし
うん、今日は早く家に帰って筋トレでもしよう。それから久しぶりにあいつらに電話でもかけよ
「小野くん。現実を見なさい」
「…」
となりの席の曽良くんになぜだか手刀(結構重い)を入れられました。口からお昼に食べたフランスパン…もとい出してはいけないものがでてきそうそうで気持ち悪いです。
無理矢理いいように考えた結果、松尾先生と気持ちを共有することができた(気がする)僕は勝ち組なのだろうか。
「断罪と手刀を一緒にしないでください。不愉快です」
訂正。僕は幸せ者でした。そしてごめんなさい松尾先生。
5分位たつとお腹の痛みが大分収まった。
さて。
冗談はここまでにしないと。
割れたガラスを踏まないように気をつけながら僕は青ジャージ…太子のところまで飛び降りる。周りから「3階から人が飛び降りたぞ!?」「さすが小野…惚れた」とか色々聞こえるけど気にしない。
「太子、大丈夫ですか?」
だってそろそろ現実とご対面しなくてはならないみたいだし。
「いも…?…こん…ぶカレー…」
「…」
何やら壮絶な名前のカレーが出来上がっている。海草と香辛料の絶妙なハーモニーが広がってお口の中がパラダイス。…最悪な気分だ。
「ツナ…いも…カレー…カレー…食べた」
「そんなカレーカレーいってるからカレーくさくなるんですよ」
ガバッ
「私はカレーくさくなんかないやいっ!スパイシーな魅惑の香りがにじみ出ているんだ!」
「おはようございます太子」
「え、いや、おはよう妹子。なんだか笑顔がものすごく怖いんだけど私何かしたか?」
「なんのことですか?」
「なんのことって妹子の顔のことだけど」
「僕の顔がなんですか?」
「いやそのいつになく笑顔なんだけどなんか目が全く笑ってないと言うかなんというか…」
「そうですか?そんなつもり全くなかったんですが…」
「そうか、私の思い過ご「別に怒ってたりしてませんからね」しか…って怒こってるよね!?」