誰よりも君の幸せを願ってます

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「はぁ!?さ、狭山が!?」


「…おぉ」


「狭山に問い質したのかよ!?」


「いや…」


「問い質さなきゃいけねぇだろぃ!」



翌日、ブン太に美穂の事を言ったら驚いて怒鳴ってた

嗚呼…言うんじゃなかった……だが、御舟に話したのが不思議だった。いつの間にか俺の口が動いて…御舟は話を聞いててくれた

ハンカチも渡されたし……ちゃんと洗ったから大丈夫じゃよな


ガラッ

その時、御舟が登校してきた。嗚呼そういえばアイツと席が近い

一つ挟んだ隣があいつの席



「御舟」


「…あ、仁王君」


「昨日はありがとな…ハンカチも」


「別にいつでも良いのに」



フワッと柔らかい微笑みを浮かべてハンカチを受け取る御舟

なんでだろう…あいつの存在が何故か俺を安心させる。だからか、つい話し込んでしまう



「ところで御舟」


「はい」


「昨日俺の泣いとるとこ見たじゃろ?責任取りんしゃい」


「み、見てない!見たとしても見てないと言い張るぞ私は!」


「明らかに本人目の前で見たとか言うんじゃなかよ。良いから責任取れ」


「うぅっ…ど、どんな風に取れば良いの?」


「当分俺と一緒に居て」


「「は?」」



あ、口が滑った

と言ってももう後戻りは出来ん…まぁえぇか



「…おい、狭山は?」


「当分の間は別居じゃ」


「え?2人一緒に暮らしてたの?」


「つべこべ言わず当分の間俺と居んしゃい。分ったか?」


「ぁ…はい」



もしかしたら俺は御舟を利用するかもしれない

俺も他の女と居たら美穂はどうするか…俺の願いは、美穂も俺と同じ気持ちになってほしい



「丸井君よろしく」


「え?なんで俺?」


「なんとなく」


「…」



あー…昨日眠ってないけぇ眠い…

上半身を机に寝そべり眠りについた。



「寝ちゃった」


「…なぁ御舟」


「?」


「多分、こいつ今凄ぇ心が不安定かもしんねぇんだよ…初恋で恋人の奴に裏切られてさ…」


「…」


「だから…こいつと居るなら仁王の話聞いてやってくれよ」


「…了解であります。曹長」


「え?誰が曹長だって?」







涙の責任
(御舟、一緒にお昼屋上で過ごさん?)
(良いよー)



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