One Piece

□おれの彼女
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おれの彼女は、どこか変わってるらしい。





出会いは、会社。

打ち上げで酔っ払って次の日目が覚めたら***が裸で隣に寝てた。


責任取らないと、と思って交際宣言するとあっさりとOK。

その日作ってもらった味噌汁がやたら美味かった。




それから何故か別れを切り出せなくて、今では半同棲中だ。

合鍵を持ってる***は部屋に入って料理を作ってくれる。


***の料理は好きだ。美味い。

サッチの飯より好きかもしんねぇ。



それから***は、口数が少ない。

おれが他の女と遊びに行っても「そっか、楽しかった?」というリアクションしかしない。

でもそんな日の飯は決まって手抜きだ。




「***ー」

「何」

「腹減った」

「ん」





おれが言うと***はいつも何か作ってくれる。

ふたりでいるとき、おれたちはほとんど何も話さない。


外で騒いでるぶん、その差は見に沁みてわかる。

でもそれが苦しいわけではなく。
むしろ心地良かった。



トントントン、と台所のほうから包丁の音が聞こえる。

おれは目を瞑った。



サッチは***のことを変わった女だと言う。

マルコも***のことを変な女だと言う。



でも、それは裏を返すと周りにはいない、面白いタイプだというわけであって。

マイペースな***の世界におれがいるということで何故か優越感を感じるおれがいるわけであって。





「***ー」








おれの彼女
(要するにおれは***に心底惚れてんだな)



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