淫乱少年の恋愛方程式


□4発目-ボサ王子現る!-
1ページ/20ページ


『やめろっ!!』

『その子さっきから
嫌がってるじゃないか!』

バスの中で突如誰かが、
大きな声をあげた。

その声に反応すると、
光希を囲んでいた
おじさん達ちの集団は、
その声がする所を一斉に
向いたのだった。

光希もその場でその声に唖然となった。

皆が振り向く先には、
左側の窓の方の座席から。

ボサボサの髪型をした、
若い青年がそこに
仁王立ちして立っていた。

青年の見た目は、一見
大人しそうな。

草食系の少年のような、
そんな雰囲気だった。

青年は体をフルフルと、震わせていた。

バスの中で全員が一斉に注目すると、青年は
目の前のおじさん集団に
いきなり怒りだした。

『そっ、その子…!』

『さっきから嫌がってるだろ!!』

『やっ、やめろよっ!!』

青年はそういうと全身を
再びフルフルと震わせた。

拳を握り締めると、下を向いた顔を上にあげた。

そして、おじさん達の方をカッと見た。

青年が顔を上にあげると、
長い前髪からわずかに。

分厚い黒縁眼鏡が見えた。

青年の顔はまるで、
見た目が全くわからない表情だった。

そんな青年の隣に黙って座っていた。

ショートヘアーの少女が、
隣で席からたっている。

ボサボサ頭の青年の服の
袖を黙って掴んだ。

そして、そのまま席に
座らせようとした。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ