blmemo

そぞろに

書きたい、書きかけ、書いてるネタを詰めていく。
※腐向け
◆酔った 


佐助が酔っ払って帰って来た。

「こじゅーろーさんただいまー!!」
「うおっ…!?」

玄関を開けた途端勢い良く抱き着かれ後ろに数歩たたらを踏む。反射的に抱き留めた佐助からは濃い酒の香りがした。
俺の肩に顔を埋めた佐助は「んふふー」と何やら上機嫌。相当出来上がっている事は火を見るよりも明かで、思わず呆れの溜息が出た。
一先ず、佐助を送ってくれた彼の同僚らしき人物に礼を述べて帰らせる。玄関の鍵を閉め、首にかじりついている佐助の背を叩き声を掛けた。

「おい、歩けるか?」
「ん……だいじょー、ぶ…」

眠くなったようで、彼の口調は舌足らずになっていた。大丈夫と言う割りに膝が崩れかけているから全く説得力が無い。
覚束ない足取りの佐助を半ば引き擦るようにしてリビングへ向かう。しかし佐助が首にかじりついたままなのでどうも歩き難い。少し離れろと言ってもいやいやと首を振るだけだ。いっそ抱き上げてしまった方が楽かと思い彼の膝裏に手を入れようとしたところで、その彼が苦しげに呻く。
まさかと嫌な予感を覚えた直後、まるでその答えのように耳元で「ぎもちわるい゙…」と呻かれてぎょっとした。

「待て待て待て!今トイレ連れてってやる…!」
「…ゔ〜…」

青い顔で半ベソをかく佐助を抱え、小十郎はトイレへ進路変更したのだった。

2011/12/19(Mon) 10:03

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