envy…
□特別な囁き
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エリには、真実は話さなかった。
ぎりぎりまで悩んで、話さなかった。
ユチョンはエリのエネルギーだ。
私には奪う資格はないと思った。
「名無しさんさん」
「似合いそうなドレスは全部エリに送るからね」
先輩がしてくれたように、私も大切な後輩を後押ししたかった。
そばにはいなくても、エリを支えていると示したかった。
ニンニクまみれの料理を食べながら、私はアフターの最終日を終えた。
「名無しさんさんなら、彼女になってもいいです」
タクシーから降りる直前にエリは言った。
「……え?」
「声、聴きたくなったらメールしてください。私、ユチョペンですから」
(東方神起のどこがいいの?)
三上に痛め付けられた夜、そんな文章をエリに送り付けた。
「…頼りにしてる」
…エリはきっとNo.1になる。